2022年のぶどうのはじまり
萌芽の時期がやってきました。
北海道の春
みなさまこんにちは。
今年も春がやってきました。ぶどうの芽が動き出し、葉の緑が見えてくる萌芽の時期となりました。
北海道では4月上旬からぶどう樹が水を吸い上げ始めます。
ヴィニュロンとしてはその時期から大忙しで、春作業が始まったなあと実感するのですが、景色としては茶色だらけ。
一般の方々にとっては春を感じられるものはあまりありません。
5月上旬。
畑の雑草もぐんぐんと緑色の面積を広げ、たんぽぽの黄色もちらほらと見え始めた時。
ぶどうにとっても芽を出し始める良い時期となります。
ここまでの間で私たちヴィニュロンは冬眠から栽培への準備を進めてきていますので、一気にロケーションは気持ちの良い綺麗な畑となるのです。
これでやっと皆様には景色を楽しんでいただける「春」となる気がしています。
ちなみに桜は4月下旬ころです。桜の開花から1週間ほど遅れてぶどうの萌芽という目安があります。
ここまでの準備作業
少しだけ実務的な内容について触れておきます。(備忘録やこれから栽培を目指す方などに向けて)
・雪解け前
番線にくっついているぶどうの巻きひげを綺麗に切り取っていきます。
積雪量に応じて融雪剤(塩ではなく、炭などの黒色の資材)を散布し、融雪を早め畑仕事が始められるように準備します。
・雪解けすぐ
冬の間地面に降ろしていた1番線(フルーツワイヤー)を張っていきます。一番荷重のかかるワイヤーなので、ターンバックルなどの資材を使用してしっかりとテンションをかけます。
・枝上げ
1番線にぶどう樹をとめていきます。麻紐やテープナーなどの資材を使用します。
秋に剪定が完了していない場合は先に剪定を済ませておきます。
・雪解け前か枝上げ後、もしくは1番線を張る際に同時にする作業
2・3・4番線(キャッチワイヤー)を張っていきます。こちらのテンションは人間の手で引っ張れるだけで十分です。
つまりいつでも良い仕事ですが、春作業は忙しいので雪解け前に出来るのであればベストです。萌芽前までには張っておきます。
と書いてしまうとあっさり見えるのですが、1haあたり数千本のぶどう樹がありますから、かなり時間がかかります。
肉体的にも力仕事が多い時期なので(しかも冬の間は筋肉を使っていない…!)毎日へとへとになります。
でも喜びは大きい
冬の間眠っていた畑を春の姿へ変えていく仕事。
毎日へとへとですが、やればやっただけ振り返った時の畑は綺麗に整っていて、めちゃくちゃ達成感を感じることができます。
そして更に緑が増えて萌芽が始まると一安心とともに、これからはじまる管理作業にドキドキわくわくするのでした。
萌芽についてはまた別の投稿で触れられればと思います。
それでは皆様、読んでいただきありがとうございました。
追伸
雪の白 → 融雪剤の黒 → 土の茶色 → 草の緑 → たんぽぽの黄色
と、この一か月ちょっとの間で色彩が目まぐるしく変わります。
どの景色にも突き抜けるような青を見ることもできます。
ヴィニュロンの特権かもしれませんね。こちらのブログでもいつかお届けできたらと思います。
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